1955 ムサシアブミ(武藏あぶみ)
イチリンソウやハルリンドウも嫌いではありませんが、このマムシグサのような 怪しい?妖しい?奴に惹かれます。花びらのように見えるのは一枚の葉(苞葉)が大きくなった仏炎苞。ほんとの花は小さな粒々で、まん中に立っている、棒の根本の方に集まって付いています。
大きな二枚の葉(3つ一組=葉)が目立つムサシアブミ、海辺近くでは、里芋の葉くらいに大きくなってビックリします。
2本の茎の間にある花(仏炎苞)の形が、武藏の国で作っていた 馬具の鐙(あぶみ)に似ているのでムサシアブミ。 花はマムシグサのようににシンプルでなく・・・仏炎苞の縁が複雑にカ-ルしています。屋根の部分を、めくって見ると、棒の先端の白い棒(付属体)がやっと見えました。
そして、こちらは地上スレスレに花を付けるウラシマソウ(ナンゴクウラシマソウ?)。花が付いてる棒の先端部(付属体)を長~く伸ばして、それが浦島太郎の釣り竿で、浦島草。 森の中で一体何を釣るのか?サッパリ分かりません。が、里芋科は不思議な奴が揃っています。
学校では「花には雄しべと雌しべあって、受粉して、種子ができる=自家受粉」、と習います。 ところが、花が咲く植物の半分くらいは自家受粉では種子はできません。
そして、植物には、雄花だけの雄株、雌花だけの雌株もあり、動物のようにオス、メスを目指しているのでしょうか?
マムシグサの仲間には 雄株と雌株があり→雌雄があります。 栄養状態が良いと、雌株になり、悪いと雄株になる。 状況に合わせて雄になったり、雌になったりの、性転換する不思議植物です。3、40年前に?初めて分かった 驚愕の事実です。
5月15日は京都の加茂神社の葵祭がありました。お天気も良く、人出もすごかったそうです。-写真:京都 KDNP社