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森羅万象

1679  ビオト-プよりコバンソウ

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家から徒歩8分の国道9号線です。ここから浜田、松江、鳥取と、日本海沿いに550キロ走ると京都に着きます。



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ここらはケヤキの並木で、ケヤキの下の植え込みには、ツツジなどが植えられていますが・・・この数年は手入れのタイミングが悪いのか、雑草がやや目立ち、なかでもコバンソウが繁盛しています。コバンソウは観賞用に明治時代に日本にやってきた、ヨ-ロッパ原産の植物です。我が家の子供達が小さな頃は市内でよく見かけましたが、最近はそうでもないところ・・・なぜ9号線のこの辺りに多いのかなぁ????  ここらが自然の面白いとこです。が、5月21日の朝日新聞の朝刊第一面に全然面白くない記事が載っていました。


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これです。この春に博多駅の大改装が終わり、JR博多シティビルが誕生。その屋上庭園のビオト-プでホタルが飛び始めきれいです。という内容でした。新聞というものは営利団体ですから、内容が宣伝であっても不思議はないのですが 新聞もここまで落ちたかと思ったのでした。一昔前の新聞にはには 「なるほどそうだったか!」 「さすがよく調べてあるなぁ~!」 という記事もあり、新聞は知的産業だったですが、この記事を読むと、学力低下はものすごく、基礎知識も無く、分析力ゼロ、批評精神もなく・・・新聞は広報誌・宣伝紙であり、売れなくても当たり前も当然か。

どこが問題か・・・
まずビオト-プは「良いもの」という前提で記事が書かれているのが痴的です。ビオト-プは19世紀にドイツで生まれた学術用語ですが・・・現在では自然保護という視点から(定義は人それぞれのようですが)

①市街地にある人工的に作った小さな自然=生態系(面積も小さい)
②そして、ビオト-プは市街地にささやかでも自然を復活させる場所。
③復活させる自然はもともとそこにあった自然。

一つの一つのビオト-プは小さくて大したことはできませんが、水路や川、並木などで(緑の回廊)でつなげて、さまざまな生物が住めるようにしよう。と、本場でそれなりの成果があるようです。

が、日本のビオト-プは流行としてのビオト-プばかり。肝心の内容がおろそかに。日本庭園、洋風庭園・・庭園の種類の一つ扱いで、自然保護とは無縁か、間違いだらけか。一番流行したのは水辺をつくり、メダカを入れのワンパタ-ン。そのメダカはどこから採ってきた?が問題になった事も。朝日新聞の記者は新聞を読んだことないのでしょうか?

①博多駅が無かった頃にホタルはいたか?しかも、ゲンジホタルが?
②ゲンジボタルの幼虫を500匹入れたそうですが、そのホタルはどこで手に入れた?博多駅にはいないはず。
③A地点の生物をB地点(博多駅)に移動するのは国際的にも厳しく禁止されています。
④行き場がないホタルはどうするの?生まれ故郷に居たら生き延びたかも知れないのに。可哀想。虐待と違う?

生き物のことを何も考えてなく、「きれいからいい」「ビオト-プは自然保護 良いことしてる」という人間本意の行為。と、いう視点は無し。朝日新聞は犯罪に荷担しとるんと違う!と、思ったのでした。


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有限の自然ですから人間の取り分が増えれば、自然の構図が変わるのはさけがたく、コバンソウが増えるには誰のせいでもなく・・・博多駅シティよりはよっぽど豊かで嘘がない自然で、自然の営みもよく分かる、国道9号線の圧勝です。




by ab300211 | 2011-05-24 21:23